マイアミ一周ツアー


鳴り響く目覚まし時計のアラームが、3日目の朝、午前9時を告げました。あー、よく寝たな‥‥。自分でも驚きなんですが、今回の旅行では全く時差ボケになりませんでした。日本とアメリカ東海岸では14時間も時差があるのに。中途半端な時間に寝ずに、気合いで夜中まで起きてたのがよかったんでしょうか。(笑) 

マイアミ滞在3日目のこの日は初めて1日中フリー。さて、どうしたものか‥‥さすがにBaysideをぶらつくだけでは時間が有り余ってしまいます。かといって、特にここに行ってみようと決めている場所もありません。とりあえず、ホテルのロビーに置かれていたガイドブックを眺めていると、ホテルのフロントのオジサンに声をかけられました。今日の予定を考え中だと話すと、バスでまわる半日のマイアミ市内観光ツアーはどう?、との返答。ふむ、たしかにそれならマイアミの主要な観光地を手っとり早くまわれるし、ちょうどいい‥‥ほかにすることもないので、このツアーに参加することにしました。

出発時間の午前10時まではあと30分少々、準備をさっさと済ませ、しばらくはロビーで新聞を読みながら時間潰し。すると、再びさっきのオジサンが話しかけてきました。

オジサン「やぁ、私の名前はハイロっていうんだ。君は日本人かい?」
アキロー「はい、アキローといいます。」
オジサン「へぇ‥‥たしか、日本にそういう名前の格闘技があったんじゃないかい?」
アキロー「‥‥??」

はて? 「アキロー」に似た名前の格闘技??‥‥首をかしげていると「ほら、こういうヤツだよ」と言って何やら怪し気なポーズをとるオジサン‥‥もしかして、あなたは「合気道」のことを言っているのでしょうか?(笑) 「あ、そうそう、それだよ! で、君の名前はなんだっけ?」 早速忘れるなよ。(笑) うーむ、しかし「アキロー」と「合気道」の発音が似ているとは気付きもしませんでしたが‥‥言われてみれば、たしかに英語で発音したときの言い方は似てますね。

彼はコロンビア人で、一番好きなスポーツはサッカーとのことでした。やはり、南米でのサッカーの人気は不動のようです。コロンビアのサッカー選手‥‥バルデラマぐらいしか知らんなぁ。

そうこうしているうちに、ツアーのバスがホテル前に到着。早速バスに乗り込むと、既に6人ほどの観光客が乗っていました。今日はこのメンバーでマイアミを一周するわけですね。ちなみに、一般的に知られているマイアミとは、アメリカ本土にあるマイアミ市と、大西洋に面する島であるマイアミビーチ市に分かれており、マイアミ市とマイアミビーチ市を総称して「Greater Miami」と呼びます。AAAはマイアミ市の東海岸沿いにあり、観光客で賑わうマイアミビーチまではタクシーで20分ほどかかります。

さて、いよいよ出発だ〜‥‥と思ったら、バスは出発後わずか300mほどで停車。なんじゃ? ガイド曰く「君は別ルートになるから、ひとまずここで降りて私と一緒に来てくれ」とのこと。バスに乗っていたほかの観光客は私の参加したツアーの客ではなかったようです。ふーん、まぁいいけど、私はどこへ連れて行かれるんでしょうか‥‥ん? なんか見覚えのある場所なんですけど‥‥。この時、ツアー内容のうたい文句が「バスとボートで巡るマイアミ一周ツアー」だったことを思い出し、嫌な予感が‥‥もしかして「バスとボート」のボートっていうのは‥‥。

ガイド「さぁ、君はこのボートに乗ってくれ。はい、これがチケット。」

ぐあ〜、嫌な予感的中! 満面の笑みで私にチケットを渡すガイドの後ろには、昨日乗ったばかりの「ビスケイン湾内一周クルーズ」のボートがっ! うーむ‥‥またこれに乗るんですか‥‥さすがに「実は昨日乗ったんですよ」とは言えんよねぇ。(笑) まぁ、いいか。ということで、2度目の湾内一周クルーズに参加することになりました。昨日会ったばかりの係員にチケットを渡し、澄ました顔でボートへ。昨日は右側に座ったおかげでうまく写真が撮れなかったので、今回は左側に陣取りました。とりあえず今日は、サイカリーの別荘をフィルムに収めることを目標にしよう。(笑)

まもなく出発時間となり、ボートはビスケイン湾内へ。おっ、昨日見た景色とは随分違うな‥‥。このクルーズ、進行方向右側には海が広々と広がっているんですが、左側は港に運ばれてきた荷物の集積場となっているため、左右両側から見える景色は全く別物という感じです。まぁこれなら、同じクルーズに2回参加するのも悪くないかもしれません。やがて、ボートは有名人の別荘が建ち並ぶ区域へ‥‥おー、今回はよく見えるし写真も撮りやすいぞ。

↓今度はちゃんと撮れました、これが噂のロニー・サイカリーの別荘。(笑) よく見ると左端にバスケコートもあります。しかし今は既に売却されており、コカコーラ社の社長のものだとか。サイカリー‥‥今はどこで何をしているんだろう?




↓えーっと、これは誰の家だったかな‥‥忘れました。(笑) それにしてもでかい‥‥。




↓空き地があると思ったら「LAND FOR SALE」の看板が。ちなみにお値段は15億円だそうです。宝くじの1等3億円が5回連続で当たったら買えます。(笑)




↓別荘群の中でも最大の広さを誇るという、フリオ・イグレシアスの家がこちら。家の中で道に迷う可能性大。



うーん、なんというか‥‥羨ましいを通り越して「こんなに広い家に住んでどうすんの?」と素で思ってしまうほど巨大な家が立ち並んでいましたねぇ。フリオ・イグレシアスの家なんて、家というより砦でしょ、これ。(笑) まぁ私的には、家の広さよりもAAAに毎日通える立地条件の方が羨ましいですけど。(笑) やがてボートは1時間半のクルーズを終え、Baysideに帰港。2度目の参加でしたが、いい写真が撮れたし、ガイドの説明も今回の方が聞き取りやすかったし、結果的には大満足でした。

その後、Baysideで昼食を済ませ、指定された集合場所でツアーバスと合流。これでようやくマイアミの街に繰り出せるわけですね。バスは運転手兼ガイドの観光案内付きで、なかなか楽しい雰囲気でした。まず向かった先はココナッツ・グローブ。ここには観光客向けのショップと一緒に高級ブランド店などもたくさん並んでおり、ちょっと上品な感じの観光スポットという印象でした。



ここでの自由時間は20分間だったので、特に何をするというわけでもなくウロウロしてると、土産物屋の店員らしき女性に呼び止められました。「デジカメのテストをしてるんだけど、ちょっと写真撮らせてもらっていい?」 そんなこと、普通は通りすがりの人間に頼まんやろ、怪しい‥‥と思いつつも一応、応じると「この写真を使って記念品をつくれるよ。どう?」 やっぱり商売かよ。(笑) いらん、と即答するも、しぶとく食い下がる店員。「じゃあ、この写真を1ドルで買わない?」 なんでカメラを首から下げてる人間が自分の写真を買わんといかんねん、アホか。(笑) 私、道ばたで通りすがりの人間に呼び止められるのがものすごく嫌いなんですよね。もちろん、道を尋ねられたのなら親切に対応しますが、声をかけてくる人間ってほとんどは何かを売りつけようとしている人間ですから。で、このときも最初は適当にあしらおうとしたんですが、店員があまりにしつこいのでちょっとムカついたため、相手の顔を睨みつけて「Hell No!」と一言。さすがに店員もあきらめ、もういいよって感じで去っていきました。ふむ‥‥まぁ、押し売りは感心できませんが、かっこよく(?)スラングで決めた自分にちょっと酔いましたね、このときは。(笑) でも、後から考えるとこの使い方は正しかったのだろうか?、と思わなくもないですが、気にしないことにしましょう。

次の目的地はリトル・ハバナ。ここはキューバ系の人々が住む地域で、店先の看板も英語ではなくスペイン語が大半でした。今でこそアメリカとキューバは断交状態ですが、一昔前はキューバからの移民がかなり多かったそうです。フロリダ半島最南端からキューバまでは 90マイルしか離れていません。リトル・ハバナは、マイアミ市内でありながらアメリカではないような雰囲気が漂っており、なかなかよかったです。休憩中に観光客にふるまわれたキューバコーヒーの味が印象的でした。ちなみに、この場所にあるマクドナルドは、全米で唯一エスプレッソが注文できる店だそうです。



続く目的地は、マイアミ最大の観光名所とも言えるマイアミビーチ。しかし、ここでは自由行動時間がなかった(車を停める場所がなかったせいかな?)ため、実際にビーチに行くことはできませんでした。まぁ、泳ぐ目的でマイアミに来たわけではないからいいんですけど。(笑) ところでみなさんは、世界的に有名なデザイナー、ジャンニ・ベルサーチがマイアミビーチで殺害されたことをご存知でしょうか。もう何年ぐらい前になるのかは分かりませんが、彼はマイアミビーチのカフェで朝食を食べた後、散歩をしている途中に突然見ず知らずの男によって撃たれ、帰らぬ人となりました。その現場をバスで通りかかったんですが、そこはカフェが立ち並び、観光客が行き来する、ごく普通の街角という場所でした。こんな場所で人が殺されるとは‥‥アメリカの銃社会の恐ろしさを痛感せずにはいられません。

以上でマイアミ一周ツアーも終了。半日のツアーでしたが、なかなか充実した時間を過ごせました。2度目の湾内一周クルーズも楽しめましたし。(笑) さてと、スケジュールの谷間だった3日目もこ終了し、明日は2試合目の観戦、バックス戦です。ラプターズ戦で痛恨の黒星を喫してしまっただけに、プレイオフ進出のためには絶対に落とせない一戦ですね。しかも、もしここで負けてしまうと、次がキングス戦だけに観戦試合3戦全敗の可能性大‥‥それだけは何としても阻止せねば! 私も選手と一緒に戦う気持ちで、気合いをいれて応援するのみです。Go Heat !!



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